直感を信じるよりも違和感を。
「なんか」おかしい。
とあるセラピーしている人が言っていました。
「治す」治療と
「治さない」治療
っていう2つがあるよね、と。
言いたいことは伝わりますが、
なんか、おかしい。
だって、私はどちらでもないから。
言葉が間違っているように感じました。
治さない治療?
こういう施術になると、よく勘違いするキーワードのように思うのですが、
じゃなんのためにやるんよ、って話になります。
治る、はプロセスの一部ですから、
結果ではなく、通過点でしかない。
治すための治療
というのは、ものすごく短期的で
ある意味ヴィジョンのないアプローチかと思います。
施術者中心な高圧的なアプローチになりがちである。
ここヨガセラでやるのは、
訓練でもなく、マッサージでもなく、トレーニングでもなく、
”レッスン”である、というのは
やはり言葉上、一番ちょうどいい言葉、な感じがします。
レッスンは先生の力だけでは成り立たず
双方の関わりが大切になります。
独りよがりなものでは、レッスンは成り立ちません。
結果、その手前にあった問題は解決して
また次のステップにいくためのレッスンをしていきますから
”結果よくなる”ことはたくさんあります。
昨日こられた多発外傷の方。
交通事故。
脊髄損傷。
とある病院に行っているが、
あまり変化がない、とのこと。
そこからの紹介や、仲間からの声掛けもあって来室。
手足の重さ、肩の痛み。
左足の運動麻痺、右足の感覚鈍麻。
外傷後、少し立っていますからなにがどこまで影響しているかは、もはやわからない。
損傷部位自体はもうだいぶ落ち着いていると想定。
となれば今、自分の体をどう使ってどう動かしているのか。
そこに興味を持ちます。
「あなたは、あなたをどう感じていますか?」
それについて、いろんな角度から質問したり、
動きを見ることで推察していきます。
何しても肩が痛い
仕事したくない
動くのがすごく疲れる
体が重い
階段が辛い
いろんな諸症状があれど、
その根本に、自分の体を思ったように動かせる
ということが前提条件として必要になります。
前提条件が擦り合うことなく無理に動いているとすれば
自分の体を動かすのに見合っていない努力量で動き続けていれば
それだけで疲れてしまうし
身体は重く感じる ことがあります。
いろいろとネガティブな感情が湧いてくることも不思議ではない。
彼女はまず、座っている時でも
足の裏を床についていることを感じられていませんでした。
(立っていても、足がついているようには見えませんでした。) ・・・物理的な話ではありませんから、伝わる人には伝わりますか。
棒を引っ張るにしても、
押すにして、
床面や座面を使う傾向性がみられません。
どう動かして、どこに努力感が出るかを聞いてから
足に意識を向けることから始めてみました。
彼女はそのあと、すぐに変化を感じます。
違い、を認識することができました。
そのあと、横向きの姿勢になり、認識できる部分とそうじゃない部分の境目がどこにあるか、
そんな話をしながら、いろいろと動きを試してみます。
持ち上げてみたり、転がしてみたり。
その中で必要そうなイメージのつながり
その動きのつながりを引き出せるように共にレッスンしました。
5m歩くと、疲れていた彼女は
その数分のアプローチ後、
特に疲れることもなくなんどもその5mを行ったり来たりして
自分の動きを確かめています。
何か、つながりが変わったことを自覚した、のでしょう。
先ほどと何が違うか。
こちらが質問せずとも、ずーっと自己対話が始まっていました。
そのあと、もう1手だけ加えて
さらに自己探求してもらいます。
彼女がやろうとしている仕事には
かなり全身の力をつかう必要があるそうなのです。
そのためにも手を使って
重いものを持つ必要があるようですが、
持ち上げるためにも
足が地面についていて、認識できることは
なによりも必須なことかと想像します。
初回のレッスン40分ちょっとで
彼女はかなりの脳疲労をしたように見えました。
自宅に帰ってから少し昼寝をして休まれたようです。
筋肉を使うわけじゃない脳を使うレッスンは疲労します。
レッスン後は特に予定を入れず
少し休まれるとよいのかもしれません。
こんな形でレッスンをします。
これを「治さない治療」というのはなんか違う。
治す気がない、わけでもありません。
治すとか治さない
とか、そもそもそういう論点でここでは話せない
また、違ったヴィジョンで人と向き合うことをしています。
「今より少し楽に、より良くしていく」
昨日より今日
今日より明日
の思いで、
日々、患者さん、お客さん、
そして自分自身も毎日生きています。
できないをできるに
できるをスムーズに
スムーズな動きをより優雅に
リハビリ、ともちょっと違うこの概念は
どんな人にでも受けてほしいということではなく
「自己探求したい方」や
「より良くなりたい」と思っている方には
きっと満足していただけるのではないかと思って
日々やっております。
現在、新規の方は受付停止しております。
また、機会がありましたら、タイミングが合えば、ぜひともお待ちしておりますね。
白濱
数メートル歩くと絶望的で、膝、腰が痛かった彼女は
来月、本州のとあるところんに墓参りと温泉巡りをしにいきます。
年齢を重ねても「諦めない」
年齢を言い訳にせず
”やりたいことがやれる”体でいるには
”日頃していないことへのちょっとの勇気”を持つことが
きっと必要になるんだと思いますね^^
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